世の中には自分の常識で図れない事が時々あります。
例えば、人工透析を受ける仲間の中には、こういう患者さんもいるんですよね。
このブログの前進「透析患者の逆襲」から、その特質のためか何人かの特殊状態にある患者さんからコメントを頂いた経験があります。
そして、そういう患者さんたちと交流していくうちに、僕は人というのは個人差・個体差というものがかなり大きくある事に気付きました。
自分の常識には無い世界観の為、にわかに「ほんとかなぁ?」と思ってしまうような現象に出くわします。
単純に言えば、僕なんかは元々明るい性格だったため、10年間のヘタレ生活からの脱出も出来ましたが、こういった性格上の問題でも、人工透析をポジティブに受け止められない人もいます。
真面目にコツコツと働いている人なんかから見れば、「ニート」などの世界観は理解がしづらいのと同様ですね。
これは僕も分かるんですが、(僕自身も社会適応能力が弱い事と、堪え性がないため)社会の中で上手に適応していく能力が弱く堪え性のない人にとっては、就職してもチョットした事でつまずいてしまい、会社をバックレてしまう人なんかもいますよね。
僕の場合は性格が明るかったために、そこまでこの能力不足で困った事は無いですが、同時に体が弱かった事で入退院を繰り返した事も含め、職を転々とした過去があります。
なかなか身内でも、こういった状況を理解してくれない人もいましたね(*'▽')
でも、この程度ならまだ常識の範囲内ギリギリでしょうか?
理解してくれる人も多いです。
みんなで楽しく会話でもしてる時に、お菓子を食べてて突然、友達がアナフィラキシーショックを起こしたらビビりますよね。
今ではアレルギー性の症状の知識も広く世に届いていますが、昔はそういう常識が弱かったためビビった事もあります。
えっ、ピーナッツアレルギー(-_-;)
今なら花粉症なども一般的ですから、十分理解出来てしまいますが。
ちゃんとしたシャントと血管を持っていても、シャント付近に針を刺す事が苦手な人もいますよね。
僕も過去の病院時代に、驚くくらい「いた~い。いた~い。」と叫んでいる女性患者さんに出くわした事がありました。
えっ?
そんなに痛い?
確かに僕なんかも、透析を受け始めた最初の半年くらいは穿刺がユウウツでしたな。
でも、いつの間にか慣れてしまい、今はペンレス無しでも別に何とも思いません。
痛いと思う時もありますが、全く苦痛になりません。
同様かそれ以上に穿刺が大丈夫な患者にとっては、なかなか穿刺が苦痛という感覚が理解しにくいですな。
しかし、ある透析仲間の1人は、針が刺さるだけで普段高めの血圧なのに急激な血圧低下を起こしてしまい、透析スタート時点から除水不能に陥るんですよね。
こんな事が1年以上も続いています。
話を聞くと、副交感神経や自律神経の問題だと主治医は話してるそうですが。
ですので、透析帰りは家にたどり着けないという悩みもあるそうです。(血圧が低下してるため)
透析日は気分が落ち込み、透析の無い日は血圧が正常に戻り元気になる。
そういう毎日だそうです。
何とかしてあげないと、たくさんのトラウマができてしまいそうですな。
僕みたいな素人では話を聞いてあげる事しかできないというジレンマに襲われます。
普通、こういう種類の話を最後までちゃんと聞かずに判断すると、「ドライウェイト」の問題かな?とか、そう思ってしまいますよね。
というか、思ってましたね(-_-;)
自分の常識では考えられない事なので理解出来てませんでした。
いや、これは何がしかの幼児体験などからきてるのかも知れませんし、領域が複雑そうですよね。
針を刺すという事に(何らかの体験により)恐怖心が必要以上にあり、脳内のスイッチが入ってしまう。
そういう事なんでしょうか。
また、ある女性患者さんは、過去にDV体験があってそういう激しいトラウマを持ってました。
しかも、後に人工透析を受けるようになって、その病院に稀に見る心無いスタッフさんがいたために激しいイジメに遭い、そのトラウマが覚醒したのか、精神錯乱状態になってしまったそうです。
後に転院後、優秀なスタッフさんや医師と出会い、現在は元気に透析されておられます。
その精神錯乱状態というのがどういう状況だったのか見たわけではありませんので、何とも言えませんが、やはりその状態だけ見たら、何で透析でそうなるのか理解できそうにないですね。
過去の何らかの体験によって、様々な事が起きるというのはあるのだと思います。
僕自身も透析導入病院時代に、最初出会った時は気さくで明るく社交性の高かった患者さんが徐々にモンスターペイシェント化していくのを目の当たりにしたことがあります。
僕もヘタレ10年時代でしたから偉そうな事は言えませんが、そこまで透析で精神を狂わしてしまう事になるとは思いませんでしたからね。
その患者さんを見て、僕も透析における精神性について深く考えさせられる事になりました。
その1人の患者さんのパターンを僕なりに分析してみますと、重度の糖尿病から腎不全になられた患者さんで、ネット世界に詳しく恐らくは全国の透析のあり方と自分の通う病院の透析のあり方、また、自分自身の寿命のほどが感じ取れたのかも知れません。
最初はしっかり摂生し、その病院の透析のあり方をしっかり理解しやれていたのですが、徐々に崩壊が始まり、増え放題になっていきました。
もうね、大変でしたね。
透析室内が騒然とし、その時いた看護主任さんは震えあがってました。(この表現でどれほど凄かったかが何となく想像つくと思います。)
まあ、現在は立ち直っているようですが、僕が病院を変わってしまったためにその立ち直るところは見てません。
最近の話なんですが、この患者さんはちょうど70歳で腎不全が悪化し、僕が出会った時はすでに末期腎不全の症状で苦しんでおられました。
最初の主治医に見放されていたその患者さんは、その時、たまたま僕の地元の県立病院(透析環境が無い)で入院されていた事と、その患者さんが同郷の患者さんであり奥さんも知り合いだったため、(母の仕事の同僚でした)奥さんからも話を聞き、1回お見舞いがてら病院に行ってみる事にしました。
まあ、何といっても頑固なおっちゃんでしたな(^◇^)
しかも、透析の事がまるで分かってないので驚きました。
しかも、もうね、食事を受け付けぬほど腎不全末期症状がひどくなってしまい、ガリガリに痩せこけ、手足は浮腫んでしまってて顔色は生気を失ってましたね。
おっちゃん、なんで人工透析がイヤなん?
「そんなもん人間のやる治療やないやろ。」
(はっ? なんか分かってないな(-_-;))
あのな、おっちゃん、俺、透析11年。めっちゃ元気やで(*'▽')
走れるで~(^◇^)
みてみ~、この顔色(^◇^)
僕もな、おっちゃんと同じくらいの状態やったんや、なのにな透析受けたら元気になったで。
11年経って透析に体が慣れてきて更に元気になってしもた。
「・・・・・・・・。」
確かに、人工透析は楽な治療ではないけどな、別に慣れたらそんなに負担ばっかりでもないで。
そのしんどい症状がなくなって生きれるで。
1回、透析してみてから判断したらええやん。
ほっといたらもっとしんどい事になって地獄の苦しみ味わうで、もう横になれんやろ。
手とか、そんなにむくんでたら肺に水が来るからな。
1回透析しただけで、その症状なくなるで。
死ぬんは別に今でなくてもできるからな。
とりあえず、1回透析やってみてから判断しても遅ないよ。
まあ、そんな話をして帰りました。
その後、奥さんも説得を続け、何とか1回透析してみようという気持ちになったそうですな。
近所にたまたま昔透析になった人がいて、その人が死んでいく様を見た経験があって(かなり昔の話だそうです)その印象が強かったために現代透析の事を知らんかったという事です。
僕からしたら、そんな事は後から聞いた話なんで、なんで透析にそんな悪いイメージを持つのかは分かりませんからな。
2か月くらい前にたまたま地元のスーパーに買い物に夫婦で来てたのでバッタリ会いました。
おお!
なんや(*'▽')
元気になっとるやん(^◇^)
良かった、良かった(^◇^)
「透析、しんどいわぁ~。」
「ほんだけど、みんな頑張って文句も言わず頑張っとるからな。オラもなんも言えんわ。」
そやろ(^◇^)
みんなできるんやからおっちゃんに出来ん訳ないわぁ(*'▽')
その時、散々長時間透析と患者会加入の話をしゃべり倒してきた事は言うまでもありません(-_-;)
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例えば、人工透析を受ける仲間の中には、こういう患者さんもいるんですよね。
個人差・個体差の違いに気付く
このブログの前進「透析患者の逆襲」から、その特質のためか何人かの特殊状態にある患者さんからコメントを頂いた経験があります。
そして、そういう患者さんたちと交流していくうちに、僕は人というのは個人差・個体差というものがかなり大きくある事に気付きました。
自分の常識には無い世界観の為、にわかに「ほんとかなぁ?」と思ってしまうような現象に出くわします。
単純に言えば、僕なんかは元々明るい性格だったため、10年間のヘタレ生活からの脱出も出来ましたが、こういった性格上の問題でも、人工透析をポジティブに受け止められない人もいます。
真面目にコツコツと働いている人なんかから見れば、「ニート」などの世界観は理解がしづらいのと同様ですね。
これは僕も分かるんですが、(僕自身も社会適応能力が弱い事と、堪え性がないため)社会の中で上手に適応していく能力が弱く堪え性のない人にとっては、就職してもチョットした事でつまずいてしまい、会社をバックレてしまう人なんかもいますよね。
僕の場合は性格が明るかったために、そこまでこの能力不足で困った事は無いですが、同時に体が弱かった事で入退院を繰り返した事も含め、職を転々とした過去があります。
なかなか身内でも、こういった状況を理解してくれない人もいましたね(*'▽')
でも、この程度ならまだ常識の範囲内ギリギリでしょうか?
理解してくれる人も多いです。
みんなで楽しく会話でもしてる時に、お菓子を食べてて突然、友達がアナフィラキシーショックを起こしたらビビりますよね。
今ではアレルギー性の症状の知識も広く世に届いていますが、昔はそういう常識が弱かったためビビった事もあります。
えっ、ピーナッツアレルギー(-_-;)
今なら花粉症なども一般的ですから、十分理解出来てしまいますが。
穿刺するだけで急激な血圧低下を起こす症状
ちゃんとしたシャントと血管を持っていても、シャント付近に針を刺す事が苦手な人もいますよね。
僕も過去の病院時代に、驚くくらい「いた~い。いた~い。」と叫んでいる女性患者さんに出くわした事がありました。
えっ?
そんなに痛い?
確かに僕なんかも、透析を受け始めた最初の半年くらいは穿刺がユウウツでしたな。
でも、いつの間にか慣れてしまい、今はペンレス無しでも別に何とも思いません。
痛いと思う時もありますが、全く苦痛になりません。
同様かそれ以上に穿刺が大丈夫な患者にとっては、なかなか穿刺が苦痛という感覚が理解しにくいですな。
しかし、ある透析仲間の1人は、針が刺さるだけで普段高めの血圧なのに急激な血圧低下を起こしてしまい、透析スタート時点から除水不能に陥るんですよね。
こんな事が1年以上も続いています。
話を聞くと、副交感神経や自律神経の問題だと主治医は話してるそうですが。
ですので、透析帰りは家にたどり着けないという悩みもあるそうです。(血圧が低下してるため)
透析日は気分が落ち込み、透析の無い日は血圧が正常に戻り元気になる。
そういう毎日だそうです。
何とかしてあげないと、たくさんのトラウマができてしまいそうですな。
僕みたいな素人では話を聞いてあげる事しかできないというジレンマに襲われます。
普通、こういう種類の話を最後までちゃんと聞かずに判断すると、「ドライウェイト」の問題かな?とか、そう思ってしまいますよね。
というか、思ってましたね(-_-;)
自分の常識では考えられない事なので理解出来てませんでした。
いや、これは何がしかの幼児体験などからきてるのかも知れませんし、領域が複雑そうですよね。
針を刺すという事に(何らかの体験により)恐怖心が必要以上にあり、脳内のスイッチが入ってしまう。
そういう事なんでしょうか。
過去のDV経験とイジメにより精神錯乱
また、ある女性患者さんは、過去にDV体験があってそういう激しいトラウマを持ってました。
しかも、後に人工透析を受けるようになって、その病院に稀に見る心無いスタッフさんがいたために激しいイジメに遭い、そのトラウマが覚醒したのか、精神錯乱状態になってしまったそうです。
後に転院後、優秀なスタッフさんや医師と出会い、現在は元気に透析されておられます。
その精神錯乱状態というのがどういう状況だったのか見たわけではありませんので、何とも言えませんが、やはりその状態だけ見たら、何で透析でそうなるのか理解できそうにないですね。
過去の何らかの体験によって、様々な事が起きるというのはあるのだと思います。
良い人が徐々にモンスターペイシェント化
僕自身も透析導入病院時代に、最初出会った時は気さくで明るく社交性の高かった患者さんが徐々にモンスターペイシェント化していくのを目の当たりにしたことがあります。
僕もヘタレ10年時代でしたから偉そうな事は言えませんが、そこまで透析で精神を狂わしてしまう事になるとは思いませんでしたからね。
その患者さんを見て、僕も透析における精神性について深く考えさせられる事になりました。
その1人の患者さんのパターンを僕なりに分析してみますと、重度の糖尿病から腎不全になられた患者さんで、ネット世界に詳しく恐らくは全国の透析のあり方と自分の通う病院の透析のあり方、また、自分自身の寿命のほどが感じ取れたのかも知れません。
最初はしっかり摂生し、その病院の透析のあり方をしっかり理解しやれていたのですが、徐々に崩壊が始まり、増え放題になっていきました。
もうね、大変でしたね。
透析室内が騒然とし、その時いた看護主任さんは震えあがってました。(この表現でどれほど凄かったかが何となく想像つくと思います。)
まあ、現在は立ち直っているようですが、僕が病院を変わってしまったためにその立ち直るところは見てません。
人工透析導入を断り続けた患者さん
最近の話なんですが、この患者さんはちょうど70歳で腎不全が悪化し、僕が出会った時はすでに末期腎不全の症状で苦しんでおられました。
最初の主治医に見放されていたその患者さんは、その時、たまたま僕の地元の県立病院(透析環境が無い)で入院されていた事と、その患者さんが同郷の患者さんであり奥さんも知り合いだったため、(母の仕事の同僚でした)奥さんからも話を聞き、1回お見舞いがてら病院に行ってみる事にしました。
まあ、何といっても頑固なおっちゃんでしたな(^◇^)
しかも、透析の事がまるで分かってないので驚きました。
しかも、もうね、食事を受け付けぬほど腎不全末期症状がひどくなってしまい、ガリガリに痩せこけ、手足は浮腫んでしまってて顔色は生気を失ってましたね。
おっちゃん、なんで人工透析がイヤなん?
「そんなもん人間のやる治療やないやろ。」
(はっ? なんか分かってないな(-_-;))
あのな、おっちゃん、俺、透析11年。めっちゃ元気やで(*'▽')
走れるで~(^◇^)
みてみ~、この顔色(^◇^)
僕もな、おっちゃんと同じくらいの状態やったんや、なのにな透析受けたら元気になったで。
11年経って透析に体が慣れてきて更に元気になってしもた。
「・・・・・・・・。」
確かに、人工透析は楽な治療ではないけどな、別に慣れたらそんなに負担ばっかりでもないで。
そのしんどい症状がなくなって生きれるで。
1回、透析してみてから判断したらええやん。
ほっといたらもっとしんどい事になって地獄の苦しみ味わうで、もう横になれんやろ。
手とか、そんなにむくんでたら肺に水が来るからな。
1回透析しただけで、その症状なくなるで。
死ぬんは別に今でなくてもできるからな。
とりあえず、1回透析やってみてから判断しても遅ないよ。
まあ、そんな話をして帰りました。
その後、奥さんも説得を続け、何とか1回透析してみようという気持ちになったそうですな。
近所にたまたま昔透析になった人がいて、その人が死んでいく様を見た経験があって(かなり昔の話だそうです)その印象が強かったために現代透析の事を知らんかったという事です。
僕からしたら、そんな事は後から聞いた話なんで、なんで透析にそんな悪いイメージを持つのかは分かりませんからな。
2か月くらい前にたまたま地元のスーパーに買い物に夫婦で来てたのでバッタリ会いました。
おお!
なんや(*'▽')
元気になっとるやん(^◇^)
良かった、良かった(^◇^)
「透析、しんどいわぁ~。」
「ほんだけど、みんな頑張って文句も言わず頑張っとるからな。オラもなんも言えんわ。」
そやろ(^◇^)
みんなできるんやからおっちゃんに出来ん訳ないわぁ(*'▽')
その時、散々長時間透析と患者会加入の話をしゃべり倒してきた事は言うまでもありません(-_-;)
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コメント
コメント一覧 (4)
じいちゃん元気になって良かったですね♪
コメント有難うございます。
じいちゃん、今でも元気だという事で良かったです。
1回やってみて、2度とやらん! とか言われたらどうしようかと思ってました(^◇^)
そのおじいちゃん!
導入前は、どうなるのか不安なので、やりたくないですよね。
全の相談もこれから透析に入るって方が多いですね。
コメント有難うございます。
ああいうのも運ですよね(*'▽')
なにかあるんですよね。
僕も導入時にしっかり説明してくれた看護師さんがいたから今こうなってる訳ですし。
おお!
相談もそうなんですか。
やはり未知の不安へのというのはあるんでしょうね。