透析会誌での報告を見ても、透析時間での有意差はすでに明確になっております。

週3回透析での1回当たりの透析時間4時間を基準値にして「1」とした場合、透析5年死亡率は3時間透析がおおよそ「2」、4時間半でおおよそ「0.8」、5時間以上でおおよそ「0.7」となっていますね。

透析仲間の1人が、透析時間を5時間にしたいと言った時に、病院の看護師長さんが、
「時間を延ばしても効果はありませんよ。」と言ったらしいですが、嘘はいけませんね。

ちゃんと臨床結果は出ております。

そういう嘘を言うから、患者が医療従事者の言う事を聞かなくなるという弊害が起きるのです。

しかも師長さんがそのような勉強不足では、他の透析患者さんも不安になりますからね。

「この病院で透析を受けていても大丈夫なのか?」といった不安を抱えながらの透析では、死亡率も更に上がってしまいますよ。

透析時間が延びる事で死亡率が下がるという事実は「あります!」←どっかで聞いたセリフ(-_-;)


情報はよく吟味しないと大変な事になります


よくね、「日本の透析患者数は世界一だ!」という事で、日本の透析環境の事を悪く言う人がいますよね。

こういう話になると、必ずと言って良いほど、

*透析がまだ不要な患者さんに透析導入しているのではないか?

*透析医療は金儲けの権化だ!

といった、どっかの2流週刊誌が語っていそうな事を口にする人がいます。

ん~(-_-;)

まあ、確かに現実として、透析患者を斡旋していたとか、そういった事件の事実はあるものの、こういった情報が結構透析医療には危ない情報のような気がしますね。

実際に、僕の場合は腎不全保存期のクレアチニン値「5」くらいから尿毒症の症状が出ていました。

この時の主治医は、
「そろそろ透析の事を考え始めたほうが良いですね。」と、おっしゃってました。

クレアチニン値が「8」くらいになってきますと、貧血、体のむくみ、呼吸困難、ムカムカで食欲が湧かない、体が痒い・・・などの症状がありました。

さすがにこの時は、主治医は
「透析導入を考えましょう。」とおっしゃってたんですが、僕は当時まだローンを抱えていまして、それをもう少しで返済できるので、もうちょっと待って欲しいと頼み込み、透析導入を先延ばしにしていました。

結果、透析導入の時にはクレアチニン値が「12」を超えていたというね(-_-;)

もうね、50メートル歩くのでさえ、貧血でフラフラでしたな。

ところがですな、聞くところによれば、透析導入時にまだ無症状だったという人もいますね。

えっ?
突然、透析しなきゃいけなくなった。
何も症状がないのに?

と、僕の経験からは不自然に感じてしまうんですが、実際、個人差はある訳です。
原疾患(どういう病気で腎不全になったか)の違いもある訳ですよ。

そういう人に、導入時のクレアチニン値っていくらでした? と聞くと、大体「7」だったとか「8」だったという話になります。

「5」だったという人もいましたね。

あ、いや、僕の場合はクレアチニン値「5」でも尿毒症の症状が出てましたからね。

既に危険領域ですよ。

一般社会では、「透析導入はしないほうが良い」などといった間違った情報が普通に存在しておりますな。

いや、そりゃ人によるだろ!
と、僕は思う訳です。

しないと、命の危険となってしまう患者さんもいるし、稀に導入しなくても生きていける(長期保存が可能な)人もいる訳です。

体質の問題、個人差の問題だろ!

という風に思いますな。

こういった個人差を全く考慮にいれずに語ってしまうと、大きな間違いを犯す事になります。

それは非常に危険ですな。

患者は、どうしても「自分に限って大丈夫だ!」と信じたいですからな。

透析導入を見送って死にかけたらどうするんだ? 責任とれるのか?
そう思いますね。

はっきり言って、透析医療が儲かった時代は1980年代の話で、当時は今の診療報酬の2倍くらい出てた時代ですから。

今は、全く儲からなくなり、透析撤退してる病院もあるというのに、何を見てそういった古い情報を信じ込んで語っているんだ?

と、思っちゃいますな~。

時代は1年でも変わる。
10年前の常識が今は通じないという現実がある事に目を背けているジャーナリストもどきが多くて困りますな。(所詮は経験の無い素人が語っている事です。人工透析は経験者しか分からない医療です。と、僕は豪語します。)

singeki15


週刊現代が度々透析医療のイメージを下げやがる


まあ、なんでこういう話になってしまうかと言いますとね、

先日の「横尾隆先生」の記事の事なんですが、昨年、某週刊誌のインタビュー記事で、横尾先生の発言を都合よいように捻じ曲げて報道すると言った、間違った報道がなされた事実があるのです。

(株)講談社 週刊現代記事について(抗議)


いや、今の時代は、僕ら読むほうも情報の取捨選択がしっかりできないといけない状態にあります。

とにかくね、テレビだろうが、新聞だろうが、ちゃんとウラを取って報道していなかったり、またネット世界などは間違った情報は垂れ流し状態ですからな。

僕なんかも、できるだけ正しく書きたいとは思っていますが、勘違いしてたり、配慮が足りない状態で書いてる事だってありますよ。

更に、医療では個人差も大きい訳です。

しかしですな、この横尾先生の某週刊誌の記事は大変悪質でしてね。

ジャーナリストの風上にもおけない、非常に低俗なものでした。

ジャーナリズムでは、話にむやみに主観を加えないのが当たり前なのですよね。

僕のようにエッセイなどを書いてる場合は、僕の主張をして良いのですが(こういう場合、読者が取捨選択してくれますからね)誰かの話を聞いて、それを捻じ曲げて報道するようなジャーナリズムがカッコいいと勘違いしてる輩も多いですから。(自分の主張をしたがるジャーナリストがいる。そういう主張は自分でブログでも作って書け!って話です)

なんか、やたらとあの週刊誌は「透析医療」を目の敵にしてくれておりまして。

僕なんかがブログでいくら正当性を訴えても、読まれてる数が3桁違いますからな。

到底勝てない訳でございますよ(;'∀')

少なくとも、横尾隆先生の場合は「志」が違いますからね。

できるだけ拡散するべく、僕も頑張りたいです。

僕にとっても希望の星の先生ですから。

という事で、もう1回、引用しておきます。

透析治療による患者さんの苦しみやQOL(生活の質)の低下は、決して見過ごせる問題ではありませんでした。
突然命を落とすことはないとはいえ、患者さんは皆さん長期にわたり負担の大きな治療を受け続けており、真綿で首を締められているような思いをされていました。

このような状況を改善せねばならないという強い思いに突き動かされ、ちょうど英国留学から帰国したばかりの1997年1月、私は今までにない腎不全の治療開発に取り組み始めたのです。

出典元 Medical Note 不可能といわれた腎臓の再生医療の今-末期腎不全患者さんに新しい治療を届けたい

横尾先生は、まだ研修医時代の若き日、1人の少女と出会いました。

その7歳の少女は先天性の腎不全により、病院のベッドで苦しむ毎日。

ところが、その少女はこの世を去ってしまいました。

横尾先生が書いた「死亡診断書」は、その少女のものが初めてだったのです。

大きなショックを受けた横尾先生。

不可能と言われた「腎臓再生医療」に取り組む決意を固めました。

【腎臓再生】不可能を可能にした諦めない人「横尾 隆先生(東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科)」より引用

少なくとも、横尾先生の場合は、極めて純粋な動機があるのです。
こういった事実がしっかり報道されて欲しいですね。


今、この瞬間も歯を食いしばって頑張ってる人もいる


確かにね、医療も金儲けの部分はありますよ。

それを否定はしません。

赤字でやれるほど甘くないですからね。

誰だって利益は考えるでしょ! って話ですよ。

僕らにしても、今通ってる透析病院が「儲からない」と言って透析撤退されると困りますからね。

もうね、自分の給料を下げてまで、透析医療に熱心に取り組んでる先生もいるのです。

患者送迎をなくしたら、高齢の足元の不自由な患者さんが困るだろうからと、自分のポケットマネーからガソリン代を出してる有名先生もいます。

そこまでやってくれる先生もいるのですからな。

そういう病院では間違いなく患者さんのQOL(闘病者の生活の質)が高く、しかも元気透析期間が長い訳ですな。

一方で、先の嘘を言う(本人は嘘を言ってる感覚ではなく、間違ってそう思い込んでるかも知れませんが、その場合は無知な看護師という事になります)看護師長のいるような病院では、やはり患者のQOLは極端に低いようです。

まあ、そういう事です。

世の中、様々な報道があり、むやみに信じ込んでる人もいますからね。

人工透析のイメージの悪さがなかなかなくならないというね。

しかし、今この時も、透析を受けながら家族を養っている立派な透析患者さんもいて、しんどくても顔にも出さず頑張っていたりするのです。

また、そうした患者さんのQOLを高めるべく、自分の給料を投げうってまで頑張ってくれる透析医師もいます。

こういう良い話が全く世に出ない。

いかに透析医療を地に落とすかみたいな報道がなされる事に異議を申し立てたいと思います。

確かに事実なら世に出して膿を失くして行くべきでしょうけども、都合の良いように捻じ曲げるのだけは勘弁してほしいですな( `ー´)ノ




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