最近は5時間透析まではやってくれる病院も増えてきました(*'▽')
まさかに僕の草の根活動が結果を出してる訳ではありませんが、やはり患者さんの意識が上がる事は好影響してるんではないでしょうか?
一方で、いまだにQB250以下でしか透析をやってない病院はかなりあります。
まさかに僕の草の根活動が結果を出してる訳ではありませんが、やはり患者さんの意識が上がる事は好影響してるんではないでしょうか?
一方で、いまだにQB250以下でしか透析をやってない病院はかなりあります。
「マイクロバブル」の不安
長時間透析研究会では、
「元々、血流自体が1000くらいあるんだから、QBを300~400程度に上げたところで何らかの影響があるとは考えられない。」という意見も出ておりました。
ん~(-_-;)
確かに。
一方で、高血流反対派の定番意見としては「マイクロバブル」という問題を提起してきますね。
「マイクロバブル」というのは高血流透析の米国でそういう症例があったというところから話が始まってます。
解剖したら脳内の血管が泡だらけになっていたという事です。
まあ、ただ、それが高血流によってもたらされた事かどうかは実証出来ない訳でして。
僕としては単なる「都市伝説」くらいに思ってたんですが、透析仲間で透析に特に詳しいひつじさんの話では、圧力の関係で「マイクロバブル」はあり得るだろう、という事なのですな。
まあ、分かりにくいかも知れませんが、かいつまんで言うと、ホースで水撒きする時に、ホースの先を手でつまんで、水流の威力を増して放水する事は多いと思います。
透析機器のチューブに血液が流れ、最後は細い針を通過し血管内に戻ってきますので、血流に圧力がかかりますわな。
つまり、ホースを使った放水で、ホースの端をつまんでる状態になってます。
そういう事を考えると、「マイクロバブル」は発生してしまうのではないかという疑問は出ますね。
まあ、僕としてはそういう風に捉えていたのですが、ひつじさんからの指摘ですと、
「圧力でも、あくまでもポンプで引っ張るときの陰圧によって、チューブ繋ぎ目の隙間などから空気がはいって微少な気泡が発生するのが懸念される、ということですよ~」という事だそうです。
なるほど。
引っ張る時か(-_-;)
確かに引っ張る際にチューブのつなぎ目などに問題があれば気泡は出来ますね(*´Д`)
それは怖いですな。
他にも様々な要因はありますし。
この圧力問題を解決するには、太い針を使う事で血流の圧力を減らすという方法があります。
まあ、あまりギリギリの血液流量(QB)にはしないほうが良いかも知れませんね。
(僕は16GでQB280ですが、16Gですと300までと言われております。ならば針は15Gとかを使ったほうが安全性が高まるという事が言えると思います。)
ただ、「マイクロバブル」に関しては、高血流賛成派も反対派も確たる証明はなされていないというのが事実ではあります。
実証は難しいですよね。
実際に高血流で30年以上やって来られた患者さんもごく少数ですがいるようです。
かと言って、全員に安全か? と言われた場合、どうなんでしょうね? としか言いようがありません。
まあ、透析自体がリスクを持ってますからね。
100%というのは何でもあり得ない訳ですから。
そもそも「マイクロ」という目に見えないモノだけでなく、見える気泡まで全て考えると、絶対にあり得ないとは言い難いですな。

経験不足によるところも大きい
しかし、高血流を反対する意見の多くは、
「我が病院でそういう経験がない」というのがとても多いです。
つまり、やった事がないので、できればやりたくないという意見が大半ですな。
まあ、誰だって、経験の無い事をやるのは怖いですわな。
何かあれば病院の責任になってしまいますから。
QB250以下までしか経験がないので、QB300以上とかにはしたくないという事です。
下手したら、QB210以上を1度もやった事のない病院までありますからね。
これは、「人工透析」そのものを出来るだけスタンダード化して運営しやすいようにしようとしてきた病院にありがちな意見ですな。
新たな事をやると、新たなリスク管理が必要になってしまう。
働く側の負担が増えてしまうという事で、出来るだけ多くの人に安定した透析を提供しようとしてる結果です。
要は「面倒臭い」のでしょうな。
長時間透析に関してはかなり「良いデータ」が出始めて来ており、推進する病院も増えているんですが、その中にも高血流派と低血流派がありますんでね。
かもめみなとみらいクリニックのようにQB100~200程度の8時間透析をやってる病院もあれば、長時間透析研究会ではQB700オーバーのヘパリン無し透析をやってる病院までありました。
高血流に関しての意見は様々ですが、まだやった事のない病院では、高血流をやるとなると、その後の経過観察などに負担がかかる事、そして何かあった場合のリスク管理がよく分からないなどがあるのでしょう。
実際、初めてやる場合は「人体実験」みたいになってしまいますからな~。
要は主治医がどこまで熱心かどうかで決まる事ですね。
抜針事故との絡みで不安
僕がもしも透析医だったら、若い患者さんを使って高血流を試してみると思いますね。
2年くらいデータをとってみたいところです。
先生によって考え方はマチマチですが、チャレンジ精神を持ってる医師かどうかでそこら辺が変わってくると思います。
いまだに4時間QB200というスタンダード透析にこだわってる病院の場合、抜針事故なども影響してると思いますね。
透析中の抜針事故が起きた場合、穿刺部から血が飛び出す事になりますが、約5分くらいで失血死の可能性があります。
この場合、血流が高ければ高いほど、抜針事故後の失血死までの時間が短くなるのでは? という部分を危惧しての事がでしょう。
ただ、僕自身は透析11年で針が抜けた事はありません。
何度か、針が抜けた患者さんを見た事がありますが、それで死亡したというところも見た事がありません。
そもそも抜針事故が今の透析でそんなに起こる感じには思っておりません。
が、僕の場合は透析中に爆睡してますんで、寝ぼけて左腕を大きく動かしてしまった事もあるんですよね(-_-;)
僕が通う病院の場合
僕が通う透析病院の場合ですと、よく驚かれるんですが、穿刺部にテープをあまり巻きません。
こんな感じです。

すごくシンプルですな。
テープでグルグル巻きにしてテープだらけにしてる病院も見かけます。
うちでは、針が点滴とかで使う羽根つきの針なんですよね。
その羽根のところをテープ2本で軽く貼るだけなんですが、抜針事故みたいのは起きたところをほとんど見ません。
テープによるカブレなども起きにくいですし、患者にとっては有難いやり方だと思っております。
更に、透析では、4時間透析ではQBを多めに、5時間以上ではQBを緩めにという方針のようです。
僕も、QB300以上を進言しましたが、6時間透析になったのでQBは280のまま据え置きになっております。
まあ世間一般では、QB200というのがスタンダードではありますが、200じゃなければならないという根拠はありません。
シャントの血流量にも左右されますが、仮に5時間透析QB300がスタンダードだったとしても、何の違和感も無い気がしますね。
スポンサーリンク長時間透析研究会では、
「元々、血流自体が1000くらいあるんだから、QBを300~400程度に上げたところで何らかの影響があるとは考えられない。」という意見も出ておりました。
ん~(-_-;)
確かに。
一方で、高血流反対派の定番意見としては「マイクロバブル」という問題を提起してきますね。
「マイクロバブル」というのは高血流透析の米国でそういう症例があったというところから話が始まってます。
解剖したら脳内の血管が泡だらけになっていたという事です。
まあ、ただ、それが高血流によってもたらされた事かどうかは実証出来ない訳でして。
僕としては単なる「都市伝説」くらいに思ってたんですが、透析仲間で透析に特に詳しいひつじさんの話では、圧力の関係で「マイクロバブル」はあり得るだろう、という事なのですな。
まあ、分かりにくいかも知れませんが、かいつまんで言うと、ホースで水撒きする時に、ホースの先を手でつまんで、水流の威力を増して放水する事は多いと思います。
透析機器のチューブに血液が流れ、最後は細い針を通過し血管内に戻ってきますので、血流に圧力がかかりますわな。
つまり、ホースを使った放水で、ホースの端をつまんでる状態になってます。
そういう事を考えると、「マイクロバブル」は発生してしまうのではないかという疑問は出ますね。
まあ、僕としてはそういう風に捉えていたのですが、ひつじさんからの指摘ですと、
「圧力でも、あくまでもポンプで引っ張るときの陰圧によって、チューブ繋ぎ目の隙間などから空気がはいって微少な気泡が発生するのが懸念される、ということですよ~」という事だそうです。
なるほど。
引っ張る時か(-_-;)
確かに引っ張る際にチューブのつなぎ目などに問題があれば気泡は出来ますね(*´Д`)
それは怖いですな。
他にも様々な要因はありますし。
この圧力問題を解決するには、太い針を使う事で血流の圧力を減らすという方法があります。
まあ、あまりギリギリの血液流量(QB)にはしないほうが良いかも知れませんね。
(僕は16GでQB280ですが、16Gですと300までと言われております。ならば針は15Gとかを使ったほうが安全性が高まるという事が言えると思います。)
ただ、「マイクロバブル」に関しては、高血流賛成派も反対派も確たる証明はなされていないというのが事実ではあります。
実証は難しいですよね。
実際に高血流で30年以上やって来られた患者さんもごく少数ですがいるようです。
かと言って、全員に安全か? と言われた場合、どうなんでしょうね? としか言いようがありません。
まあ、透析自体がリスクを持ってますからね。
100%というのは何でもあり得ない訳ですから。
そもそも「マイクロ」という目に見えないモノだけでなく、見える気泡まで全て考えると、絶対にあり得ないとは言い難いですな。

経験不足によるところも大きい
しかし、高血流を反対する意見の多くは、
「我が病院でそういう経験がない」というのがとても多いです。
つまり、やった事がないので、できればやりたくないという意見が大半ですな。
まあ、誰だって、経験の無い事をやるのは怖いですわな。
何かあれば病院の責任になってしまいますから。
QB250以下までしか経験がないので、QB300以上とかにはしたくないという事です。
下手したら、QB210以上を1度もやった事のない病院までありますからね。
これは、「人工透析」そのものを出来るだけスタンダード化して運営しやすいようにしようとしてきた病院にありがちな意見ですな。
新たな事をやると、新たなリスク管理が必要になってしまう。
働く側の負担が増えてしまうという事で、出来るだけ多くの人に安定した透析を提供しようとしてる結果です。
要は「面倒臭い」のでしょうな。
長時間透析に関してはかなり「良いデータ」が出始めて来ており、推進する病院も増えているんですが、その中にも高血流派と低血流派がありますんでね。
かもめみなとみらいクリニックのようにQB100~200程度の8時間透析をやってる病院もあれば、長時間透析研究会ではQB700オーバーのヘパリン無し透析をやってる病院までありました。
高血流に関しての意見は様々ですが、まだやった事のない病院では、高血流をやるとなると、その後の経過観察などに負担がかかる事、そして何かあった場合のリスク管理がよく分からないなどがあるのでしょう。
実際、初めてやる場合は「人体実験」みたいになってしまいますからな~。
要は主治医がどこまで熱心かどうかで決まる事ですね。
抜針事故との絡みで不安
僕がもしも透析医だったら、若い患者さんを使って高血流を試してみると思いますね。
2年くらいデータをとってみたいところです。
先生によって考え方はマチマチですが、チャレンジ精神を持ってる医師かどうかでそこら辺が変わってくると思います。
いまだに4時間QB200というスタンダード透析にこだわってる病院の場合、抜針事故なども影響してると思いますね。
透析中の抜針事故が起きた場合、穿刺部から血が飛び出す事になりますが、約5分くらいで失血死の可能性があります。
この場合、血流が高ければ高いほど、抜針事故後の失血死までの時間が短くなるのでは? という部分を危惧しての事がでしょう。
ただ、僕自身は透析11年で針が抜けた事はありません。
何度か、針が抜けた患者さんを見た事がありますが、それで死亡したというところも見た事がありません。
そもそも抜針事故が今の透析でそんなに起こる感じには思っておりません。
が、僕の場合は透析中に爆睡してますんで、寝ぼけて左腕を大きく動かしてしまった事もあるんですよね(-_-;)
僕が通う病院の場合
僕が通う透析病院の場合ですと、よく驚かれるんですが、穿刺部にテープをあまり巻きません。
こんな感じです。

すごくシンプルですな。
テープでグルグル巻きにしてテープだらけにしてる病院も見かけます。
うちでは、針が点滴とかで使う羽根つきの針なんですよね。
その羽根のところをテープ2本で軽く貼るだけなんですが、抜針事故みたいのは起きたところをほとんど見ません。
テープによるカブレなども起きにくいですし、患者にとっては有難いやり方だと思っております。
更に、透析では、4時間透析ではQBを多めに、5時間以上ではQBを緩めにという方針のようです。
僕も、QB300以上を進言しましたが、6時間透析になったのでQBは280のまま据え置きになっております。
まあ世間一般では、QB200というのがスタンダードではありますが、200じゃなければならないという根拠はありません。
シャントの血流量にも左右されますが、仮に5時間透析QB300がスタンダードだったとしても、何の違和感も無い気がしますね。
コメント
コメント一覧 (6)
同じ病院の中でも、先生によって考え方も違うなあと感じます。
私をQB300にあげてくれた先生は比較的若い先生。他の治療も意欲的です。一方でベテランの看護師や医師は、なんで300も回してるの?元気になりたいって?フーンでもそんなにしてもかわらないよ?というスタンスが透けて見えます…
大体、その2つに考えが分かれますね(*'▽')
時間延長やQBアップに明るい先生やスタッフさんは、透析医療に意欲的と言えますね。
良いと感じる事に積極的にトライしてます。
一方、皮肉を言ったりする長時間や血流に反対するタイプの人は、面倒を背負いたくない患者の予後には興味のない、自分達に患者を合わせたいという、医療者としての資質が一切無いタイプですね(*'▽')
他の職業ををやるべき人物です。
少なくとも透析医療のように短期間で大きく伸びてる分野には向いていませんね。
小さな個人病院で風邪だけ治してれば良いようなタイプですな(^◇^)
現在通ってるところは出ない人を除き300で回すのが基本です。
当方が通ってるクリニックが高血流なので周りも250や300で回す様になって来てます。
長岡で高血流をやらない所は主治医が高血流による透析中の急変を嫌がっての場合が多いと感じてます。
ん~(-_-;)
長岡のQBは凄いですね。
香川ですと、QB300以上でやってる病院はほぼないレベルだと思います。
今の所、県腎協で役員とかされてる方でも250前後の方が多いです。
香川は香川医大の息がかかってる先生が多いですが、どうしてもそこでの研究で、似たような感じになりやすいのかとも思っております。
一般に血液流量の増加は、濾過圧を上げるので、除水速度が大きくなります。結果として血圧が下がりやすくなりました。一方、血圧が下がった場合、除水速度を下げると、濾過圧も下がり、除水速度が小さくなりますので、血圧が回復しやすくなりました。
この時代の体験が、「血液流量を上げると、血圧が下がる」、「血圧が下がったら、血液流量を下げる」という条件反射的な考え方・対応を広めることになりました。もちろん、除水コントローラーが無かった時代は、それは誤りではなかったのですが、1990年代以後は、基本的に血液流量とは関係なく除水速度が調整できるようになりましたので、血液流量と血圧には、これまでの様な関連はなくなっています。
にも関わらず上記の条件反射的な考え方・対応が、慣習の様に残っている透析現場が少なからずあり、血液流量を上げることに抵抗があるというのが多いのではないかと思います。また、血液流量を上げるなどして、透析量を増やせば、電解質の変動など、対応しないといけないことが増えます。そういったことが面倒だからしない…そんな施設もあるかもしれませんね。
先生、貴重な意見を有難うございます(*'▽')
ん~(-_-;)
技術的な事は分からない事も多いですが、なるほどと思って読ませて頂きました。
確かに透析医療全般で医療の進化が早かったので、昔の感覚が抜けていない病院も多いと思います。
意外と古い風習が残ってる病院も多いです。
進化が進んで、これまでは患者に負担が大きい医療だったのが、医療側に負担が求められるようになってきてる気がしますね。
患者に負担をかけまいとすれば、それだけ医療者側の負担も増えます。
なかなか、進展がみられない病院では、その辺りがネックになってる感じがします。
少なくとも、僕は患者なので、喜ぶ感じで行きたいですが。
患者の喜ぶ顔を見たいと思ってるような人に診てもらいたいですね(^◇^)