透析を長く受けてきて、県腎協の総会などに参加したりしますと、ある事に気付くのですな。

世間一般ではまだまだ「HD4時間透析QB200」というのが一般的ではあります。
まあ、ここは高齢者も多く、患者本人がそれ以外のやり方を知らないというケースも多いですから、ある意味仕方ない部分もあります。

中には、患者に他のやり方がある事をわざと教えなかったり、県腎協の勉強会などのお知らせを伏せてしまってるような病院もありますな。
プライミング時間や量に何で差があるんでしょうか?

つまり、他の透析システムがある事を知られたくない! という病院があるという事です。
なので、他の病院の患者さんとの接触が余り起きないように、病院自体で患者をコントロールしてるような病院まであります。

悲しい話ですが、事実です( ;∀;)

まあ、やましい事があるのでしょうな(*'▽')
それが証拠になってしまってます。

で、もっとおかしいと感じるのは、同じ4時間QB200の透析でも、患者予後に圧倒的差がついてる事がある事です。

かたや、透析20年以上の患者さんを滅多に輩出出来ない病院と、同じ4時間透析でも透析20年以上の患者さんがバンバン出る病院があります。

いや、70歳で透析導入していながら、間もなく90歳にもなろうかというのに、まだ元気に透析されている患者さんをごくたまに見かけたりします。

「じいちゃん、どこで透析してるん?」

「〇〇病院や。」

ああ~、なるほど(*'▽')

一方で、70歳以上で透析導入された方が、ことごとく10年以内に死んでいく病院もあるのですな。

ここの差は一体なんでしょう(-_-;)

不思議透析ワールドの1つとなっております。

まあ、僕は以前から「透析液」が何らかの影響を与えてるんでは無いか? と想定してました。
と言うのも、以前、ベテラン患者さんから、水道水の塩素などが体に入って10年に渡って大変な事になった話を聞いた事があります。

まあ、昔の話なので、事故と言うよりもガイドラインなど多くの問題が含まれてると思いますな。

そんな事が度重なれば、体の弱い高齢者はひとたまりもありません。

僕は以前、同じメーカーの同じタイプのダイアライザーを全患者に使ってる(大きさだけ体のサイズに合わせているだけ)病院の話を書きましたな。

ん~(-_-;)
生体適合性の問題ですな。

そのダイアライザーに合う患者は透析が順調になりますが、合わない患者さんのほうが多い訳です。
そして、その病院では透析15年までの患者さんしか見た事が無かったというね(-_-;)
長い人でも15年、下手すりゃ2~3年という透析寿命でしたので、僕もそれが透析の一般的な寿命かと思い込んでいました。

現代ではダイアライザーの生体適合性はかなり高く、どの患者さんにもある程度合うようにはなってますが、ピンポイントで、もっと合うダイアライザーが無いかどうか、そういう努力は病院側にありますね。
なので、患者さんにはどうする事もできません。(自分で勉強してダイアライザーを指定する患者さんもいるそうですが)

そして、ダイアライザーは常に新品もモノを使いますが、中に入ってる溶液の中に、患者の体に入ってはいけない物質も混ざっています。
これが混入する事で、最悪のシナリオとしてはアナフィラキシーショックのような症状が出る事もあります。
ダイアライザーの洗浄においてはプライミングという一部空気抜きなどにもなる方法で行われております。

僕が通う病院ではプライミング時間が13分ですが、水道水のコスト削減を考え、7分という短い時間でプライミングをやってるという、患者の予後は一切無視した病院もあるのです。

また、生理食塩水をぶら下げている機器の場合、最初に生食を使ってプライミングしますが、1500ccでプライミングしてる病院もあれば、約半分の800ccでやってる病院もあります。

まあ、患者の予後に圧倒的差が出そうな要素は、このように多岐に渡っています。
上限と下限の違いでは、予後に生存10年以上の開きが出るのは至極当たり前の事と感じます。

DSCN1079


透析後の発熱に悩まされていた患者さんがいたな

そう言えば、「逆襲!」を書いてる時代に何度か、
「透析後、毎回、発熱する。」という患者さんからコメントを頂いた事があります。

ん~(-_-;)

まあ、この生体適合性か透析液に問題があるんでしょうな(-_-;)
主治医に何度相談しても改善出来ないそうです。

透析では使う透析液や配管の問題で十分にクリアになってるかどうかは死活問題です。

こういう考えの甘い看護師さんや臨床工学技士さんは滅多にいませんが、これを軽く考えるとどうなるか?

水処理の事故 ぐうたら臨床工学技士のしがない日々

まあ、このような事となる訳です。

が、ここまではっきり出るとは限りません。
ほとんど体内に影響ない成分であっても、毎回入り続ける事でどんな作用が起きるかはまだまだ正確にわかっていない部分もあります。

特に影響度の高い成分が毎回微量に入っていけば、どのような影響を及ぼすか。
そうした怖さもあるのです。

更に透析液はナトリウム(塩分)やカリウムが含まれております。
その濃度も変える事が可能です。
それによって様々な効能やデメリットも出てくるのですな。

国の財政を考え、患者を早く死なそうとしてるように見える病院もある?

実際、この辺りの話は、患者がどうこう出来る問題ではありません。

現実に、患者さんが次々に亡くなっている病院もある訳ですから。
推測が可能ですな。
そういう病院の場合、医療費高騰を気にして、透析患者をいち早く死なせてやろう! としていると取られても仕方ありません。
今は、透析医療の水準が日増しに上がってきている状態です。
透析でも元気に生きられる時代となっております。

ところが、元気どころか、精神的にボロボロになってる患者さんもまだまだ出ております。
個人差もありますが、透析医療に希望が見いだせない患者さんが多過ぎますな。

そこに、こういった透析で生き延びられない病院があると、そりゃ、希望は生まれません。

おいおい! トシヒーロー! こっちも一生懸命やってるんだ! 暴言が過ぎるぞ! という声も聞こえそうですが、最善を尽くそうと頑張ってくれての事であれば誰も文句は言わないでしょう。
それなら自分の寿命の限界と捉える事ができますからな。
感謝しかありません。

しかし、今は僕は良い病院に出会えましたが、以前は、頑張ってるとはとても言い難い医療者さんが山ほどいる病院で透析してました。
現実にあったのですから。

おかげで、透析11年で早くも異所性石灰化2か所に加え、手根管症候群が左手中指にあります。
当時の影響ですな。

「なんちゃってオンラインHDF」という病院まである?

まあ、安易に病院を選ばない事です。
最悪でも、医療者さんの人柄は考慮すべきですな。

間違っても軽く考える人の元で透析を受けない事です。

真面目な方か否かは重大要素です。

原因疾患などの違いで、厳しい症状に悩まされる患者さんもいるとは思いますが、「生体適合性」と「透析液」の問題は、医療者さんに95%以上委ねないといけない事ですから。

目に見えない部分をしっかりやってくれている病院かどうかで、予後に大変な差がついてしまいます。

最近は「HDからオンラインHDF」への移行をされた患者さんも多いですな。
僕は知ってますぞ。
オンラインHDFになったのに、全く効果が出せてない病院もあるって事を。
つまり、「なんちゃってオンラインHDF」ですな(^◇^)

置換量とか、かなり難しい問題があるのですよ、オンラインHDFには。
通常のHD4時間QB200という透析は、比較的万人に合う透析ではあります。

しかし、オンラインHDFの場合は、個々に対応する順応性も必要になって来ます。
実際に、血に透析液を混ぜてしまう透析ですからな。

透析液のクリーン性はかなり問われます。
そして、1人、1人に合うやり方を見つけて行かないと大変な事になる場合もあります。
HD4時間というスタイルで慣れ切ってる病院が安易に手を出してやっていけるほど、甘い透析スタイルではありません。

せっかくのオンラインHDFですが、そのポテンシャルを発揮するだけの努力がなされず、むしろHDのほうが慣れてて効果が高いという病院もあるくらいですからな。

見せかけだけのオンラインHDF導入という病院が何と多い事か(-_-;)

なんちゃって軍団に騙されない事も大事ですな。

まあ、そういう病院ではHD4時間からオンラインHDF3時間(もしくは3時間半)に変更したりしてますね。
思った以上にそういう病院がありました(-_-;)

ガッカリですな( ;∀;)

僕ら、ネット世界に入って来てる患者は、割と優秀な透析病院で透析を受けてる率が高いですが、知識のない患者さんは知らずにそういう透析を受け、もっと生きられるのに、生きる気力を奪われて短命に終わってしまいます。

まだまだ、透析導入前に、透析導入という事で精神的に参ってしまう患者さんは多いですな。
それは、透析医療が抱えてる印象の悪さです。
「透析を受ける=長くは生きられない」という勝手な妄想が1人歩きしてますな。

僕らは、そういうイメージの一新を図るべく、良い医療者さんと出会いタッグを組んで透析でも元気に明るく過ごせることをイメージ付けしていかなければなりません。

日々、透析液や生体適合性で頭を悩ませ、最善を尽くしてくれる医療者さんも多いですからな。


参考文献 鈴木一之著 「しっかり透析のヒケツ」

スポンサーリンク