トシさん、トシさん、私のところのグループの患者さんで最近透析導入したばかりの患者さんから、
「あと、どれくらい生きられるか分かれば、今後どう生きて行ったら良いかが分かるので、大まかな目安を知りたい。」という質問があったのですが、こういう場合ってどう答えれば良いのですか?



え~と(-_-;)
まず、その患者さんが透析導入されたきっかけの病気(糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症等)と、透析導入時の年齢、導入から現在までの透析回数(週)と透析時間、透析の種類(HDなのか、オンラインHDFなのか等)、身長と現在のドライウェイト、出来れば何県のどの病院で透析を受けてるか? 全部教えてもらえますか?


HDとオンラインHDF、i-HDFの違いとは?




 ずいぶん多いですねぇ。聞いてきます。
まず、原因疾患は慢性糸球体腎炎、血液透析導入時51歳、透析導入から現在までまだ2か月ですが、週3回、1回4時間の透析をしてます。来年の年明けから1回5時間透析をする予定だそうです。透析の種類はHD、身長169㎝、DW62kg、●●県の●クリニックで透析されてます。



おお~。
HDなんだ。

2022年の「日本透析医学会統計調査報告書」では、ついにHD患者が12万4千人、オンラインHDF患者が12万8千人でオンラインHDF患者さんがHD患者さんを越しました(*'▽')

しかも、HDFは「i‐HDF」患者さんも5万5千人もいますので、HD患者12万4千人に対し、HDF側は18万人を超えていますね(^◇^)


 えーと・・・「i-HDF」って何ですか? あと、よくよく考えると、HDとオンラインHDFの違いもイマイチ分かってないような・・・


あ~(>_<)
まあ、よく分からんよねえ(-_-;)

通常の透析(HD)は、ダイアライザーに血液の管と透析液の管を繋げるんですけど、ダイアライザー内で、血液と透析液の濃度差が生まれるので、その濃度差を利用して、ダイアライザー内部で老廃物を除去して抜きます。

一方、オンラインHDFは、血液回路内に補液をめっちゃ加えてですな、圧力をかけて老廃物をろ過します。
なので、HDは「血液透析」、HDFは「血液透析濾過」と言われます。
HDFの方が、中低分子(β2など)が多く抜けると言われてますな。
また、圧力がかかってダイアライザー内に物質が付着して詰まるので、専用のダイアライザー(ダイアフィルタ)を使います。

i-HDF(間歇補充型血液透析濾過)は、さっきのHDFの補液をですな、計画的に入れたり止めたりをプログラミングしてやる方法です。
基本的には、回路に補液せず、ダイアフィルタの透析液側から血液側に逆濾過させるやり方をしてると思われます。これで、大量に補液するオンラインHDFと違い、補液量が少量のため、栄養成分の濾過率が下がる特徴があります。
なので、低栄養状態の患者さんに向いてるという話です。


透析患者があとどれくらい生きれるかは様々なデータを複合して考えるべき




 分かったような、分からないような・・・。で、さっきの生存率の話に戻します。質問の患者さんにはどう答えたら良いでしょうか?


まあ、何年生きれるかなどは、正直神のみぞ知る部分なので、可能性のみであるという事が前提となります。
この部分は必ず伝えて下さい。
今後、透析を続けて行く上で、ガンにかかったり、心臓が弁膜症になったりなど、思わぬ病気になる(透析患者さんは一般の健常者さんより、他の病気にかかりやすいです)可能性もあるため、そういった部分で生存率の増減は起こります。

原因疾患の慢性糸球体腎炎は患者総数も多いですし、比較的他の原因疾患の患者さんより病状が安定してる方が多いです。
そういう意味で好感が持てます。
ある意味、腎硬化症の場合は加齢でなる病気なので、高齢者はなりやすく、高齢な方が多いため、生存率にも影響しますし、糖尿病性腎症の場合は、血管内に問題が起きやすいため、慢性糸球体腎炎からの透析の方に比べると若干ですが短命になってるイメージです。

もちろん、例外はあるので、適切な透析を受けていることや運の良さで大きく寿命は変わりますよ(*'▽')


 運の良さと言われましてもねえ。


あははっ(^◇^)
まあ、透析の合併症は血管内部の病気がほとんどですからね。(健常者の病死の場合の死因も、血管系がほとんどですが・・・)

脳梗塞とかが起きた時に、あまり生存に影響ない部分で起きるのか? 死に直結するような部分で起きるのかで、結果が変わります。

血管が詰まる場所を誘導するとかは出来ませんから。

僕も心臓の冠動脈(外側)の血管の比較的大丈夫な位置で詰まりが起きたので、手術してもらい生きていますが、場所が悪ければ死ぬ可能性はあった訳です。

血管のどこが詰まるかは、かなりの死活問題ですよ(>_<)


 なるほどです。


あと、質問者さんの体格は、好感が持てますね。
痩せ過ぎな方の場合は、胃腸などの出血が起きた際などに、絶飲絶食になると思うのですが、そういう場合に体力低下が著しく起きる可能性があります。
ちょうど良い感じの中肉中背で、長く透析をやっていけそうな体格です。

後は、透析時間ですが、スタートから数カ月で5時間透析へ移行できるのは、良いですね。
4時間透析と5時間透析では、体感的にあまり良くなった感じを受けにくいですが、除水量も少し増やせますし、食事制限も少しだけ緩くできるし、生存率向上にも確実に繋がりますよ。


 良い事尽くめですね。


最後に、●●県の●クリニックですが、院長先生や臨床工学技士さんが、学会などで演題を出してるクリニックです。
聞いたところでは、もう長くやってるクリニックですが、30年以上透析されてる患者さんもいますし、先生もそこそこ有名です。
看護師さんで有名な方もいますね。
学会に演題を出している病院は、積極的に透析の研究もしていることになりますし、好感が持てます。

病院によっては20年以上やってる病院なのに、1番長く透析してる人が12~13年程度というところもあるんですよね。
10年ぐらいでバッタバッタお亡くなりになるような病院は不安です。

僕が昔行ってた高松市(香川県)の病院などは、80歳で透析導入された患者さんが10年たっても自分の足で透析に通われてましたよ。
質の良い透析を行えてる病院はそういう現象がよく見られます。
逆に質が悪い透析だと、同じように80歳前後で透析導入された患者さんが、見る見る活力がなくなっていき、3~5年でお亡くなりになるケースを随分見てしまいますね。

とにかく、前回も書きましたが、良い透析病院の患者さんはイキイキしてますので、分かりやすいです。

ある種、高齢の方は仕方ない部分もありますが、70歳以下の透析患者さんの目が、皆さん死んだ魚みたいになってる場合は、転院した方が良いでしょうな。


データは人の心理を誘導するような作りのものが多い





 死んだ魚の目って、ひろゆきかっ!


ということで、質問者さんは70歳まで生きられる可能性はかなり高いですし、運が良ければ、男性の平均寿命前後まで生きられる可能性があります。

基本的に、透析患者さんの10年生存率は40%とか、20年生存率は20%とか言われたり、長時間透析をしてる病院なんかが発表してるのでは、10年生存率80%、20年生存率50%とかいう凄いデータを出してる病院もあります。

ただ、こういうのは全く参考になりません。
一般的なデータでは、高齢で透析導入された患者さんもたくさん混ざってますし(ほぼ全透析患者さんでデータを取るので高齢者のほうが多い)、長時間透析をしてる病院のデータは、若い患者さんばっかり(長時間透析をやる患者さんは元気な方が多いため)のデータなのですよ。


 トシさんがよく言う、「データのからくり」っていう話ですね。


データというのは、自分の都合の良いように、見た人の印象を変えるような操作が可能なのです。

そもそも、データで説得しようという場合は、頭の良い人がデータを作ってますので、誘導するようなデータの作り方をしてる場合がよくあります。

昔ですな、1990年前後くらいか?
「病院が処方する薬をよく飲む人」と「病院が処方する薬を全く飲まない人」の場合、「病院が処方する薬をよく飲む人」の方が圧倒的に死亡確率が高い というデータを出してる医学博士がいてですな、いかに薬が危険かという本まで出してたんですよね。

なので、普通に「病院の薬は飲まない方が長生きできる」と、のたまう人が沢山出ました。


え~(-_-;)
このからくりって分かりますか?


 これは私も聞いたことがあります。薬は劇薬も多いし、飲み合わせなども難しいですよね。どんなからくりがあるんですか?


カンタンに考えてすぐ分かります。

「病院が処方する薬をよく飲む人」ってどんな人ですか?
一方、「病院が処方する薬を全く飲まない人」ってどんな人ですか?

「病院が処方する薬をよく飲む人」って、持病があって、常日頃から通院してるような人ですよね。

「病院が処方する薬を全く飲まない人」って、健康な方です(*'▽')


え~とね、「病院の薬を飲まない方が長生きできる」というデータを出すには、同じ病気の、同じ薬を飲む患者さんをたくさん集めて、一方は「その薬を飲む群」、もう一方は「一切薬は飲まない群」で、色んな病気や色んな薬の患者さんを集めて、何パターンもデータを取らないと、正しいデータにはなりませんから!

そもそも、薬を飲まない群の人を各病気ごとに何百人も集めるのは至難の業ですからな。(正確なデータを取るには800以上の例が必要と言われている)


 ははっ! 確かにそうです。持病があって常日頃から通院してる人が、健康な人より死亡率が高いのは当たり前ですねー。「データのからくり」って面白いですねー。


生存率や死亡年齢などは、同じ状況である人でデータを作らないといけませんからな。

仮に僕は38歳からの透析ですが、80歳から透析導入された方と比べられてもね。
で、多分ですが、僕は慢性糸球体腎炎ですが、80歳からの人は腎硬化症だと思います。(言い切れないですが)。
同じ天秤で測れないですよね。

38歳から透析導入された慢性糸球体腎炎からの患者さんで、透析12年目以降は長時間透析をやってるという患者さんを800人見つけてきてデータを取って、初めて正確なデータが作れます。


 800人どころか、100人すらいなさそうーwww



ですよね~。
信憑性のあるデータを取るって、そういうことなので、超難しいです。
「データのからくり」に騙されないように気を付けて下さいね。


 分かりましたー。
で、ですね、この質問者さんが、在宅血液透析にも興味を示しておりまして、在宅血液透析のメリット・デメリットについて色々教えて欲しいそうなのですが・・・



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在宅血液透析は「介助者」の問題が最もネックになっている




おー、それは良い事ですね(*'▽')
なかなか在宅血液透析というのはハードルが高いので、よくよく聞いて検討して下さい。

現在、在宅血液透析患者さんの数は「2022年日本透析医学会統計調査報告書 調査結果と考察」によると827名となっていまして、全体の0.3%の患者さんがやっておられます。

0.3%ですから、1000人に3人という極小数ですな(^◇^)

僕んちは2人透析患者がいて(僕と妻)、2人とも在宅血液透析(HHD)なので、100%ですけどね(^◇^)

で、絶対条件がいくつかありまして、
①家に上下水道がある事
②コンソール(透析機器)とRO装置(水質管理装置)、また1か月分の透析に必要な物品が置けるスペースがある事
③介助者がいること
④電気代や水道代(1カ月約2~3万円前後)を払える経済力がある事(最初に水道工事が必要になります)

この辺が結構な重要項目でしてね。
下水が無いから諦めた方もいますし、アパート暮らしで諦めた方もいます。
ただし、僕が思う、1番難しい点は「介助者」の問題です。

下水とか、スペースとか光熱費とか工事代とかは、お金があればどうでも出来る問題なのですが、「介助者」だけは、うなるほど金がある(看護師を雇う)場合を除いて、結構難しいです。


 独居の方が多いって事ですか?


まあ、1人暮らしだと厳しいですよね。
ただ、問題はそこではないんです。

よく考えてみて下さい。

大体「介助者」になる方は、配偶者か子供、親、兄弟などがほとんどです。
いわゆる家族ですな。

で、「介助者」として認定される(在宅血液透析しても良いとなるには)には、当然ながら「介助者」用のトレーニングをしてもらう(機械操作やトラブル時の対応の練習)事になります。

そして、患者が透析をやる際は、家にいてもらう必要があるのですな。


 あ、そういうことか。家族を透析に付き合わせる必要が出て来て、「介助者」になると長期に家を空けるようなことが出来なくなるという事ですね。


です。
例えば、僕の妻が10日間入院したとします。

僕ら夫婦は互いが介助者になりますので、妻がいないと、この10日間、僕は家で透析が出来ません。
管理病院に通って透析するか、近所の透析病院で臨時透析を受けるかしなければなりません。

なので、入院すら死活問題になってきます。

普通の「介助者」さんであれば、旅行に行きたくても行けない、出かけられないという問題が起きるのです。


 これは結構、人生が大変になりますね。


患者側が、家族に苦労かけたくなくて、在宅血液透析をやめてしまう方もいます。
結構、切実な問題です。

介助者を1人ではなく、奥さんと娘さんなど、2人にしてる患者さんもいます。
2人いると、どっちかは出掛けられますので、その方式が1番良いです。
何なら介助者3人でも良いです。

また、在宅血液透析学会ではワークチームがあり、介助者の問題を何とかしようという動きもありますからね。

そこがどうしてもネックになるため、1人でも在宅血液透析が完結できるようにしたいと考えているようです。


 考えさせられる問題ですねー。


ただし、在宅血液透析はこれらのデメリットを帳消しにしても有り余るほどのメリットが満載です。


まず、元気に生きられます!


 それはトシさんを見てれば分かります。私はトシさんとは、まだトシさんが週3回×1回4時間の透析をしてた頃からの付き合いですが、見る見る元気になられましたからね。現在の活動量などを考えると驚くべき大飛躍です。


とにかく、透析を受けてるハンディをあまり感じなくなりましたね。

以前は、やっぱり、世間に対してもどこか後ろめたいところもあったり、生きてるのが嫌になる事も度々ありました。
「早く死なないかな~。」と思ってた時もあります。

そういうネガティブな要素が自分から消え、何に対しても前向きに考えられる思考になりました。

よくね、
「透析でやる気もダイアライザーから注入してくれないかなぁ。」と言ってた時代もありましたね。

でも、透析量を増やせば、必然的に元気になるのでやる気も上がる訳です(^◇^)

バリバリ仕事しても、体がついてこれますし、粘り強くなりましたね(*'▽')

このメリットはデカイです。
やりたいことが何でもできる感じです。

これは、在宅血液透析に「中2日を作らない」というルールが存在してるからだと思います。

基本的に、在宅血液透析をやっておられる患者さんは、中2日を作れないために、週4回以上の頻回透析を行っています。


 一般に、透析時間を延ばすより、透析回数を増やしたほうが効果が高いと言われてますよね。


そうなんです。
僕は、1回6時間を週3回やる「週18時間透析」と、1回3時間を週6回やる「週18時間透析」の両方をやってますからね。
実際に、今の「1回3時間×週6回」のほうが、倍くらい元気になってます。

食事制限はほとんどしてません。
一緒に食事とか行く透析仲間が、
「まだ、食べるんか~い!」と驚いてることがよくあります。(この時は、天丼を食べた後に、オムライスを食べた。どちらも1人前(-_-;))
なのに、リンは2.5~3.5くらいで安定してます。

今の会社に行き始めた頃、すでに在宅血液透析になってましたが、昼休みの1時間に185mlしか入ってない小さい缶コーヒー1本が飲み切れない病(長年の4時間透析で、飲み物が喉を通っていかないという精神的病い。3分の2くらいは捨ててました)になってたんですよね。

今は、5秒で飲み切れます。
治っちゃいましたね(*'▽')

前は「体重の増え」を気にして、食事を抜く機会が多かったですが、今は毎食ほぼ食べます。

食事制限をやると、ビーガンの人みたいに、人もしっかり制限させないと気に入らないという「精神的病い」になり、人に厳しくなりますが、そういうのは当然なくなりました。


 缶コーヒー、私も飲み切れないです。1日かかっても飲み切れないこともありました。昔は、人の増えとかも気になってましたね。今は、「人は人」と割り切れるようになりましたが。


在宅血液透析のメリットとして、もう1つ大きいのは、通院しなくても良いことです。

施設透析ですと、どうしても嫌な患者さんや、嫌な医療従事者さんがいたりして、ストレスになってませんか?


 ありますー。人間なので、合わない人がいるのは仕方ないですし、相手も同じ気持ちだとは思いますが、なるべく顔を合わせたくないです。


そうなりますよね。
通院して透析するのは、何かとストレスになるんですよ。

しかし、在宅血液透析の場合は、家で出来ますからね。
そういうストレスからは解放される訳です。

また、帰宅の必要がありませんので、帰りに血圧が下がってしんどい・・・みたいな事はありません。
しんどければ、スグ横になれる自宅ですから(*'▽')

僕の場合は、透析が終わったらもう寝るだけなので、翌朝にはスッキリです(^◇^)

透析中も、家だと気楽ですから。
のびのび、好きなカッコで、好きに透析してます。

冷暖房が効き過ぎることもありません。


 いいですねー。通院や、透析室内の暑さ・寒さは結構な苦痛ですからね。冷房が直撃してるとか。


ですよね。

透析中に血液温度を変えて欲しい場合も、イチイチ看護師さんや技士さんを呼んで対応してもらわないといけませんが、在宅血液透析なら変えたい時に自分で好きなだけ変えられます。

わずらわしさが一気になくなりますね(*'▽')

他にはドライウェイトの概念でしょうか。
僕の場合は、週6回透析するので、今日、必ずDWまで引き切らないといけないという感覚はありません。
今日、多少除水が余っても、明日も透析出来るので大丈夫です。

無理に引く必要がないため、血圧が下がりにくいです。

もちろん、水を余すのは、色々弊害もありますんで、なるべく引きますけどね。
何が何でも引かなくてはならないという強迫観念がないのは助かります。


 特に週末は、何が何でも引き切りたいですし、何ならポケットに300gの重りを入れて体重を計って、300余分に引くなんて技をやった事すらありますよ。


あはは(^◇^)
ポケットに重り作戦は、透析の裏ワザとして色んなところで語られてますからね。

病院によっては、ポケットが膨らんでたら、調べられるところもあるらしいですよ。

まあ、そこまでしなくても、重めのスウェットとかを着て体重計れば、絶対に体重は増えますけどね。

週3回の透析の場合は、そうやってドライウェイトまで引き切る、何ならドライウェイトより多く引くなどの事をやるため、血圧に影響を与えがちなんです。

そもそもが腎臓が機能してない訳ですから、血圧のコントロールの安定性を失っていますから。
それが体調に影響を与えてますな。

透析回数が増えれば、それだけ血圧コントロールの安定性が上がって、日常の体調が安定します。

これが在宅血液透析の最大の魅力です。

貧血等も改善傾向になるデータは各病院が出してますし。


 ふうー。良い事づくめですね。羨ましいというしかないですね。


これだけ魅力的な在宅血液透析なんですが、2022年の827人というのは、微増傾向にあります。

ただ、あくまで微増なんですよね。


 これは、やっぱり、介助者や穿刺の問題などが影響してるんですか?


そうですね。
それもありますが、ニーズも少ない気がします。

そこまでして、体調を良くしたいと考える人が少ないのかも知れません。

体調が悪ければ、悪いなりの生き方は可能な時代ですからね。

ただ、それを死ぬまで続けたくはないと考えるなら、在宅血液透析は選択肢に入るのではないでしょうか?

知り合いの知り合いなのですが、昔、会社で出世してしまい、忙し過ぎて透析時間が確保出来ず、1回3時間の夜間透析になる事もしばしば。
で、中学生のお子さんがいて、何とか子供が1人前になるまでは頑張りたいが、もう、体調が悪くて仕事が続けられそうもないのでどうしたら良いか? と聞いて来られた方がいました。

仕事が忙し過ぎて3時間しか透析できないというのは死活問題です。
知り合いの話では、顔がもうどす黒くなってて、透析導入前の活力もなくなってしまっているとの事でした。

とはいえですね、その方は家が少し山間部のほうでして、県中央の都市までは車で30分もかからないですが、近所の透析病院には在宅血液透析の支援がない訳です。
更に問題は、当時、在宅血液透析の支援をやってる最寄り病院までは車で1時間以上かかるという事で、導入が危ぶまれました。

ただまあ、本人も在宅血液透析の話を聞いて、やる気にはなっていました。

そこで、在宅血液透析の支援病院に相談して、短い期間で濃密なトレーニングを日曜日などを利用して行ってくれることになり、わずか1カ月余りで、在宅血液透析導入となった方がおられました。

で、この方が今、どうなってるかを聞きたかったので、知り合いにコンタクトしましたら、
当時、この方は3000人以上社員がいる会社の本部長という立場だったのですが、現在は常務になっておられるという話でした。(本部長の頃よりは仕事の忙しさも少なくて済んでるそうです)

あれから7年くらい経過しているのですが、息子さんも大学生になっておられるようですし、どす黒かった顔も白くなっているとの事でした。


 それは良かったですー。確か、その話は以前書かれてましたよね。在宅血液透析導入で、体調が良くなったという事なんでしょうね。


みたいですね。
透析キャリア的には僕と変わらない方ですので、気になってました。

という事でですね、在宅血液透析導入をするのは、様々な理由があるのですが、まだまだ働きたいと思う患者さんの場合は、是非やってみると良いですよ。

とにかくね、世に出て働くという事は、健常者さんと働くことになります。
もちろん、障害者雇用であれば、様々な配慮もしてもらえますが、人に甘えることが通用しない場合もあり、透析をしながらの仕事というのは何かとストレスも溜まります。

いわゆる、ハードです。

結構、透析の理解の無い方が多い会社もあるようです。

なので、時間の都合のつきやすい、在宅血液透析がオススメになります。

さっきの常務さんも、夜遅くまで仕事しても、深夜や早朝に透析したりできるので、(現在、重役なので出勤時間を遅くすれば対応できるそうです。)通いの夜間透析に比べると雲泥の差があるという話です。


 そう言えば、四国とかでも、県内に在宅血液透析の支援病院がなく、隣県の在宅血液透析支援病院で在宅血液透析導入をされた方もいらっしゃるという話ですよね。


これは、昨年の日本在宅血液透析学会で語られてましたね。
在宅血液透析の患者総数を増やすためには、まず支援病院が不可欠なんですが、全県全てに支援病院がある訳ではないです。

なので、隣県の支援病院に管理をお願いする場合もありますよね。

僕もですな、住まいは横浜ですが、東京都内の透析病院に管理してもらってますからね。(横浜にも在宅血液透析の支援病院はありますけどね)

そういうのはありです。

ただ、経験者として、僕が言えるのは、
「在宅血液透析」は、人生をより良く変えられる可能性を高める方法の1つであるということです。

透析は透析時間を増やせば当然ながら効果が上がるのは、各学会で証明されていますが、患者にとってはそれだけ時間を透析に奪われることになります。

それが、在宅血液透析の場合は、時間に余裕がある時にやるという、生活に透析を合わせるスタイルが可能です。

僕がこのブログで進撃していった事で、自分もやってみようと、在宅血液透析とフルタイム勤務に挑戦された方が何人かいますが、皆、やって良かったと言っておられます。

つまり、結果が出ているという事です。


 ですねー。私も在宅血液透析はやってませんが、フルタイム勤務と5時間透析をやるようになりました。体調はまずまず良好です。


なごみちゃんも頑張りましたね~(*'▽')
まあ、何しろ、パソコン早打ち県2位ですから。
各企業が欲しがる人材ですからね。
今後も頑張っていって欲しいです。

そのための、透析。
この「透析」をどうするかは、人生の究極の選択と言えますね。


 ですねー。



ストーリーテラー

 赤文字=なごみちゃん 年齢不詳 謎の透析患者さん。透析11~12年くらいという噂がある。

黒文字=トシヒーロー 透析19年目 週6回、1回3時間の短時間頻回透析を在宅で行っている。50歳にして結婚し、大企業でフルタイム勤務をしている。



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