スクリブナー医師とオレオポーラス医師によって共同発表されたヘモダイアリシスプロダクト(HDP)なんですけどね。

1回8時間×週3回透析や、1回2時間×週6回透析、1回8時間×週6回透析などの臨床結果をもとに作られた指針のようなんですよね。



HDPの数値を上げるには透析回数を増やすのが効率的なんですけど


まあ、単純に透析量が分かる感じなのですが、70以上とか72以上の数値が望ましいとなってますね。

ちなみに計算方式は
1回の透析時間×週の透析回数×週の透析回数=HDP

となります。

ざっと出してみましょうか。
1回2時間×週6回透析=72
1回2時間×週7回透析=98
1回3時間×週5回透析=75
1回4時間×週3回透析=36
1回4時間×週4回透析=64
1回4時間×週5回透析=100
1回5時間×週3回透析=45
1回5時間×週4回透析=80
1回6時間×週3回透析=54
1回8時間×週3回透析=72
1回8時間×週5回透析=200
(太字の数字は望ましいとされている72以上)

ん~(-_-;)
なるほど。

こうして透析時間と透析回数で色々見てみますと、週4回以上の透析のほうが効果的にHDPの数値が上がりますね。

回数を2乗しますから当たり前か(-_-;)

しかし、これ(>_<)

通常の施設透析では難しい訳です。
診療報酬上の理由がありまして。
1か月14回縛りというのがあるのですな。(月に14回の透析までしか診療報酬が出ない)

なので、たまに週4回透析や、2週間7回透析(隔日透析・月水金日火木土の日程で2週間ごと)をやってくれる病院はあるようなんですけどね。

滅多にないです(-_-;)
週4回以上の透析をやってくれる病院にかなり限りがあります。

となると、誰もが透析回数を増やすにはどうすれば良いかとなりますと、「在宅血液透析」なのではないか? となってしまいます。

在宅透析ですと、自分でやりますので、診療報酬の縛りは関係ありませんので、月15回以上の透析が可能です。(管理病院の主治医の許可が必要)

更に、在宅血液透析の場合は、国にかかる透析費用の負担が多少軽減しますので、国家予算に優しい透析という事も言えますね。

まあ、元気なうち、安定的な透析が可能なうちしか出来ない透析スタイルだと思いますので、やれるうちにやっておくのも一手だと思います。

僕の周りにも在宅透析軍団がわんさといます。

2年くらい前のデータでは800人にも満たない在宅患者さんなんですけどね。

会った事がある知り合いだけで7~8人いますし、実は僕の彼女さんも在宅組ですから。

SSS52



中2日を作らない全日中1日以内の透析を続けていくとどうなる


実は「中2日」という透析の空き日による弊害の大きさが色々言われてますね。

在宅透析では、この「中2日」を作らないという事で、皆さん色々やっているようです。

どうやら、たくさん尿毒素が溜まったり、水分が溜まったり、またその大量の尿毒素や水分を一気に引く事で体内に大きな負担がかかるのがいけないらしいです。

こまめに透析し、体内に大きな変化を与えないのも大事だという事ですね。

しかし、週3回透析では、中2日時は体重の増えや食事制限をもっと厳しくやらねばならず、それによって栄養不足や体重の低下なども起きてしまう。

この差があるようです。

という事はですよ、短時間頻回透析で「1回2時間透析×週6回以上」やるとして、土曜や日曜などの休みの日に5~6時間の透析をする・・・(ウィークデーは2時間で休みの日だけ長くやる)ような透析がかなり有効なのではないか? と思っちゃいますな。

実際、週6回以上の透析をしている患者さんの血液データ(中0日や中1日のもの)を何人かに見せてもらった事がありますが、中0日での透析後クレアチニンが0.9とかそういう数値になってたりしました。

ん~(-_-;)

クレアチニン0.9ってほとんど腎不全とは言えないような数値ですよね(-_-;)



今の透析が1番自分に合ってるかどうかは手探りに過ぎない


ただ、透析仲間の1人(女性)が最近、オーバーナイト透析で週3回×10時間(病院や本人の都合などで一時的にそうなったらしいです)という透析をしてまして、それでも透析後クレアチニン値が1.5とかになってました(*'▽')

これまたスゴイ数値です。


しかし、僕はいつも思うのですが、透析って色々やってみて自分に合うものを選べたりはしないんですよね。

こういうのをやってみたい。
こういう透析をして下さい。

そういう風にある程度決まってしまうもので、3時間から8時間、週3回から週7回まで様々に何年もかけてやってみて自分に合うものを選べるわけではありませんね。


今の透析が1番自分に合ってる保証はなく、多分そこそこ合ってるのではないか? という予測に過ぎない訳ですな。

本当はもっと合うダイアライザーやもっと合う透析時間、もっと合うQBなどが存在する可能性もある。

そう考えると、施設透析よりも在宅血液透析のほうが、色々試せる可能性を持ってるとも言えます。



色々見ていく中で頻回に透析をしている人の顔色が1番良い気がする


香川県でも透析20年以上で、在宅透析が可能となった時からずっと在宅血液透析をやってきた人もいます。

で、お話を色々聞かせてもらいました。

在宅透析で1回8時間の透析もしたそうです。

それで元気にやってこられてます。

今年、腎移植されましたが、患者会活動でもかなり貢献されてます。

同じ年代で同じような原疾患で、同じような透析期間の患者さんで、やはり群を抜いて調子良さそうなんですよね。

何しろ、顔色や肌つやの感じが1番良さそうなのは、隔日透析や頻回透析を実現してる患者さんのように思います。

関東に行って、在宅血液透析の患者さんを見た時の衝撃はやはり1番感じましたね。

健康は「顔色」や「肌つや」に1番現れるという僕の考え方なんですが。

まあ、僕ももしかしたら来年には在宅血液透析が実現してるかも知れませんからね。

この辺の考えがどうだったのかも身をもって分かって来ると思います。



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